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悠久のロマン

 元旦に、樹齢二千年といわれる楠を拝する機会があった。千年以上の古木は国内各地に数多あり、いわゆる縄文杉は三千〜四千年、世界最古の古木は約一万年という。放射性同位元素でも年輪でも、そして他の方法でも、あくまでも推定にはすぎないが、生物の生存の奇跡であり、悠久のロマンの世界であることは間違いない。
 我々にとってはたった百年であっても、未来は未知の領域にある。たった百年前、我が国の人口は6千万人に満たなかった。この百年で倍増し、そして超長期の参考推計をみると百年後には元の水準に戻りそうだ。そして、スケールを少し長くすると人口増大、少子高齢化という日本のたどった道を地球規模でまさに同じようにたどっていくことが想定されている。
 都市計画では、当然のことながら、想定可能な(数)十年オーダーで考えざるを得ない。しかし、その目的とする「都市の健全な発展と秩序ある整備を図り、もつて国土の均衡ある発展と公共の福祉の増進に寄与すること」について考えると、もう少し違うアプローチがあるのかもしれない。
 二千年という年月は地球・宇宙にとっては一瞬にすぎないが、我々人類の都市文明史の四割に迫る壮大なスケールだ。二千年を見つめてきた神木の御利益が、少しでもあると良いのだが。

坂井 雅子(第二計画室)