ALMEC / Planning & Management Consultant

2020年のトピックス

2020年12月

現地事務所レポート~ウランバートル市内のロックダウン~

新型コロナウイルス感染症が世界的に流行する中、モンゴル国は水際対策を徹底し、市内感染者ゼロを保っていましたが、11月に入って、ついに市中感染が確認されました。
モンゴル発着の商業便の運航が停止され、外国人の入国を原則禁止とする入国規制措置も12月31日まで延長となりました。国内の厳戒規制も一段と強化され、12月10日までロックダウンとなりました。
実施中のプロジェクトは、会議や研修など全てオンラインで実施されていますが、ワークショップや実践演習の実施は工夫しないと難しい状況です。
一日でも早く通常の業務に戻り、日本人団員が現地で活動できる日が来ることを切に願っています。

写真:オフィスの様子
オフィスの様子
写真:ロックダウン下のウランバートル市内の様子 ©G.Gan-Ulzii
ロックダウン下のウランバートル ©G.Gan-Ulzii

2020年11月

"タイ未来都市プロジェクト"がバンコクで開催された World Town Planning Day セミナーに参加しました

タイで実施中の「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト」(JICA、2015年~)は、2020年11月6日にバンコクで開催された、公共事業・都市農村計画局(DPT)主催の World Town Planning Day セミナーに参加しました。
今年は "Wellness City Transformation: New Paradigm of Thailand City Planning" をテーマに、コロナ後の都市政策や都市デザイン、都市計画について、専門家や様々な機関による講演が行われました。
本プロジェクトは、会場にブースを出展し、プロジェクトで実施しているタイの地方都市における持続可能なまちづくりの取組みについて紹介しました。
セミナーの様子は、当日ライブで配信され、プロジェクトのブースも取材を受けました。Facebook Watchで動画もご覧いただけます(プロジェクトブースの紹介は 2:59:30〜3:02:30/約3分)。

Facebook Watchのページ

関連ビジネスエリア(12 都市開発計画・戦略)

写真:プロジェクトの展示したブース
プロジェクトを展示したブース
写真:インタビューに答えるプロジェクトスタッフ
インタビューに答えるプロジェクトスタッフ

ベトナム都市鉄道整備による二酸化炭素削減効果を測定・報告・検証(MRV)する制度の報告会をハノイで行いましたた

ベトナムで実施中の「ベトナム都市鉄道分野における測定報告検証(MRV)に係る情報収集・確認調査」(JICA、2019年~2020年)では、カウンターパート機関である天然資源・環境省(MONRE)および運輸交通省(MOT)とともに2020年10月にハノイで最終報告会を開催しました。
報告会では、ベトナム交通セクターからの二酸化炭素排出量、JICA支援の都市鉄道事業沿線住民の利用意向調査結果、同事業による二酸化炭素排出量削減効果を示すとともに、定期的に同削減効果を測定報告検証 (MRV) するための制度作りを提案しました。なお、当社の日本人団員は、新型コロナウィルスによる渡航制限のため、オンラインで会議に参加し報告を行いました。

関連ビジネスエリア(19 環境/防災)

写真:報告会の様子

"モンゴル国公共投資計画策定能力強化プロジェクト"でオンライン研修を実施しました

モンゴルで実施中の「モンゴル国公共投資計画策定能力強化プロジェクト(MDPI-TA)」の第二期が、2020年10月から開始しました。
第一期で作成した公共投資計画策定にかかるガイドライン・マニュアルに対する理解を深めてもらうために、カウンターパートを対象に、日本とモンゴルをオンラインで繋ぎ、二日間に渡る研修を実施しました。
研修を通して、公共投資プロジェクトの事業形成・評価・優先順位付け・選定・実施管理にかかる理解を深めた他、2日目にはガイドラインを用いたグループ演習を実施しました。演習後の意見交換では、日本にいる専門家も交え、様々な課題が共有されました。

関連ビジネスエリア(21 経済産業政策/官民連携)

写真:日本とモンゴルを繋いだオンライン研修の様子
グループ演習の様子

2020年10月

"タイ未来都市プロジェクト"がバンコクのCCIO Forum 2020に参加しました

タイで実施中の「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト(TFCP)」(JICA、2015年~)は、2020年9月にバンコクで開催された、National Innovation Agency (NIA)主催のCCIO (Chief City Innovation Officer) Forum2020に参加しました。
CCIOフォーラムは、革新的なまちづくりのための人材育成を目的として、公共、民間、大学、自治体等に対して実施してきた一連の研修の最終発表会であり、その中で、TFCPへの発表依頼がありました。
当日は、「Sustainability in Future Cities of Thailand」をテーマとしたセッションの中で、TFCPで構築し実践してきた「持続可能な未来都市構想」に加え、持続可能なまちづくりに向けた日本の事例を紹介しました。

関連ビジネスエリア(12 都市開発計画・戦略)

写真:フォーラムでのプレゼンテーションの模様
持続可能な未来都市構想(SFCI)について発表するタイ事務所の湯浅氏

現地事務所レポート~マニラ首都圏のロックダウン~

今年の3月17日から始まったマニラ首都圏のロックダウン。半年以上が経ち、在宅勤務、フェースシールドの着用、ソーシャルディスタンス、夜間外出禁止がニューノーマル化しています。灰色がかったマニラ首都圏の空も、外出規制が最も厳しかった時には青くなりましたが、規制が緩むにつれて、灰色の空も戻ってきてしまいました。
ロックダウン開始から5月末までは公共交通も全て止まり、数時間歩いて通勤すると言った記事も目にしました。6月1日から鉄道やバスの運行が再開されましたが、鉄道は通常の10%程度の定員で、バス・ジープニーなどは50%での運行となり、公共交通利用者の通勤手段が限られると同時に、公共交通事業者も採算が取れないなど、多くの問題が起きています。
政府や民間でのCOVID-19対策も色々行われています。特に自転車利用者が増えたことで、自転車レーンの整備が進みましたが、利用者の交通安全意識がまだまだ低く、街灯が無い中ヘッドライトも無いなど、新しい課題もいっぱいです。
仕事では、全てウェブ会議となり、会議のための移動がないため渋滞による遅刻を待つ必要もなく、効率化が進んだ面もありますが、相手の反応が見えないままプレゼンをすることには、まだ慣れません。
通学は再開されず、幼稚園もオンライン授業。勉強はできるけど、会話も先生との会話が中心で、ソーシャルスキルは育つのか・・・と思いつつも、友達と会えないよりかは良いかもしれません。
先が中々見えない毎日ですが、試行錯誤しながら、前に進んで行きたいです。

写真:オフィスでのフェースシールドをつけての会議の様子
フェースシールドをつけての会議
写真:ロックダウン時のマニラ市内の様子
ロックダウン時のマニラ市内

2020年8月

"タイ未来都市プロジェクト"でモデル都市におけるコロナ禍の実態と影響に関する調査を実施しました

タイ国は、6月以降市中感染者ゼロが続いており、新たなスタイルでの日常生活が戻りつつあります。「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト」(JICA、2015年~)では、モデル都市8都市とバンコク都において、新型コロナウィルス感染症の実態を把握する調査を実施しました。具体的には、COVID-19による社会、経済への影響、それに対する救済策、さらに、新たな生活スタイルやビジネスの出現について、関係機関へのインタビューを行いました。
この調査結果を元に、コロナ後の持続可能な都市開発の在り方について、カウンターパートとの議論を深めていく予定です。

関連ビジネスエリア(12 都市開発計画・戦略)

写真:タイ未来都市プロジェクトで調査したコロナ禍の実態
左)草の根の助け合いによる持ち出し自由の食品棚(チュンポン市)
右)国内観光客が戻りつつある観光用トラム(ナン市)

"フィリピン国メトロマニラ総合交通管理計画策定プロジェクト"ではオンラインでカウンターパートの能力強化を継続しています

東南アジア地域の中で、フィリピンは最もコロナの感染が拡大している国の一つであり、依然として人の移動制限が課されている地域が多くあります。
本プロジェクトでは、コロナ禍でも技術移転を継続するために、カウンターパート(以下、C/P)の交通管理計画の立案・実行・評価・改善に係る能力強化のため、オンラインでの講義を継続しています。日本人専門家、フィリピン人専門家、C/Pがそれぞれ個別にオンラインでつなぎ、議論をしています。
これにより、プロジェクト終了後も、C/Pが自立して交通管理計画を科学的根拠に基づき改善・更新し続けられる体制作りを目指しています。

関連ビジネスエリア(17 交通施策の立案・実施)

写真:オンラインによる演習の画面1 写真:オンラインによる演習の画面2
オンラインによるマイクロシミュレーショモデルの演習画面

2020年7月

“タイ未来都市プロジェクト”ではモデル都市での活動を再開しています

タイで実施中の「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト」(JICA、2015年~)では、新型コロナウィルス感染症拡大の影響により3月中旬から中断していたタイ南部のラノーン市、チュンポーン市でのモデル都市活動を、6月から再開しています。
チュンポーン市では、公園の整備を持続可能なまちづくりの優先事業とし、整備計画の策定を進めています。6月末には、現地のコンサルタントを中心に、公園の利用者や主要なステイクホルダーを集め、屋外でソーシャルディスタンスをとりながら、フォーカスグループディスカッションを実施しました。
今回のフォーカスグループディスカッションで得られた意見を踏まえて、公園や周辺歩道の整備計画の策定を進めていきます。

関連ビジネスエリア(12 都市開発計画・戦略)

写真:フォーカスグループディスカッションの様子
フォーカスグループディスカッションの様子

2020年6月

コロナ禍で渡航が制限されるなか、オンラインで現地関係者との協議を続けています

コロナ感染症の蔓延により、海外への渡航が制限されている間も、プロジェクトの動きをできる限り止めないために、カウンターパート機関や現地のスタッフとの協議を、オンラインで行っています。
バンコクで実施中の「モデル地域交通管制システムの構築を通じたバンコク都渋滞改善プロジェクト」(JICA)でも、定期的な協議を行っています。オンラインでは、図面の確認や、通訳を通じた協議に不便さはありますが、次のステップに向けたタスクや、スケジュールの見直しについて確認を行いました。

関連ビジネスエリア(17 交通施策の立案・実施)

写真:バンコク側のウェブ会議の様子 写真:東京からのウェブ会議の様子
バンコク側の会議の様子(上)東京からの会議の様子(下)

2020年4月

「フィリピン国メトロマニラ総合交通管理計画策定プロジェクト」では、毎週カウンターパートとの協議を重ねています

メトロマニラで実施中の「メトロマニラ総合交通管理計画策定プロジェクト」では、現地人材の能力強化の一環として、週に一回、カウンターパート(以下、C/P)であるメトロマニラ開発庁とマニラ首都圏の自治体から成るC/Pプロジェクトチームとの定例会議を行っています。
定例会議では、一週間の活動結果について発表し、プロジェクトの進捗を確認した後、翌週の活動内容について議論しています。
本プロジェクトでは、JICA調査団が交通管理の計画の策定方針と計画策定のための実作業に関して説明を行い、それに基づいて、C/Pが各自の管轄する道路や交差点を対象として一連のプロセスを実施します。これにより、メトロマニラにおける道路交通管理が本プロジェクト終了後にも、C/P自身によって継続されることを目的としています。

関連ビジネスエリア(17 交通施策の立案・実施)

写真:調査団とカウンターパートチームとの定例会議の様子
調査団からカウンターパートチームへの技術移転
写真:メトロマニラ首都圏庁から地方自治体への技術移転の様子
メトロマニラ首都圏庁から地方自治体への技術移転

2020年3月

ベトナム国ハノイ市の運輸局担当者が来日し、日本のICカードの利用状況や今後の展開、各交通手段間での相互利用の実態を学ぶ研修を行いました

2017年12月より、ベトナム国ハノイ市で実施中の『ハノイ公共交通ICカード相互利用開発支援プロジェクト(JICA)』では、公共交通(都市鉄道、バス高速輸送、路線バス)に導入される「ICカード」の相互利用を可能にするための支援を行っています。
本プロジェクトの一環として、2020年2月、ハノイ市交通局やハノイ市の鉄道/バス会社などの担当者5名が来日し、日本のICカードの利用状況や今後の展開、各交通手段間での相互利用の実態を学ぶ研修を行いました。
東京や福岡といった大都市でのICカードの利用状況を視察したほか、地域独自のICカードの導入事例を学ぶために、高松市役所および琴平電気鉄道を訪問しました。

関連ビジネスエリア(17 交通施策の立案・実施)

写真:琴平電気鉄道(ことでん)のバスへの試乗 写真:高松市役所での講義の様子
琴平電気鉄道(ことでん)のバスへの試乗(上)高松市役所での講義(下)

平塚まちなかベース「きちきち」〜新型ウィルス対応で臨時子ども預かり所開設〜

当社が平塚市から受託している「駅周辺地区活性化支援業務」で、開設した市民活動の拠点「まちなかベース きちきち」。会議やセミナースペースとして、貸し切り利用のない時間は市民の居場所となるフリースペースとして、そして、まちの活性化に取り組む若手商業者グループ「平塚まちなか活性化隊(まち活)」の活動拠点として開設しました。
その「きちきち」に、新型コロナウィルスによる学校休業の受け皿として、産業能率大学の情報マネジメント学部の松岡俊教授とそのゼミ生達が、3月25日まで無料の子どもの居場所を開設してくれました。スペースの関係で、7人までと人数限定ですが、ゼミ生達がボランティアで子どもの見守り、遊び相手をしてくれています。
「平塚まちなか活性化隊」のサイト
「平塚まちなか活性化隊」Facebookのページ
「まちなかベースきちきち」のページ

写真:子どもの見守り、遊び相手になっている大学のゼミ学生 写真:こどもワークショップでできた作品

2020年2月

「第1回日ASEAN道路交通安全専門家会合」が開催されました

ASEAN地域では交通事故の多発が深刻な問題となっており、対応が求められています。こうした状況の中、1月20日・21日に「第1回日ASEAN道路交通安全専門家会合」(主催:国土交通省)が開催され、当社は事務局を務めました。
本会合は2018年の第16回日ASEAN交通大臣会合において承認された「日ASEAN道路交通安全プロジェクト」の一環として行われたものです。
会合には日本及びASEAN各国から道路交通安全の専門家・実務者が出席し、二度の「交通戦争」を経て交通事故の減少に成功した日本の経験を踏まえた上で、各国の現状や交通安全対策について議論がなされました。

関連ビジネスエリア(17 交通施策の立案・実施)

写真:会合を終えて記念撮影

2020年1月

“タイ未来都市プロジェクト”でモデル都市でのプランニング会議を開催しました

タイで実施中の「タイ未来型都市持続性推進プロジェクト」(JICA、2015年~)で、モデル都市であるラノーン市とチュンポーン市において、持続可能な未来都市計画の最終化のためのプランニング会議を開催しました。
会議では、これまで市の職員が中心となり、様々なステイクホルダーとともに作成した持続可能な未来都市計画から、優先事業を選定するための議論を行いました。
今回の議論の結果を踏まえ、選定された優先事業を対象に、パイロットプロジェクトを実施していきます。

関連ビジネスエリア(12 都市開発計画・戦略)

写真:ラノーン市でのプランニング会議の様子写真:チュンポーン市での会議の様子
モデル都市でのプランニング会議/ラノーン市(上)チュンポーン市(下)

「ヤンゴン公共バスサービス改善プロジェクト」で交通結節点整備に関するパイロットプロジェクトを実施しました

ミャンマー国で実施中の「ヤンゴン公共バスサービス改善プロジェクト」では、2019年12月2(月)から8(日)の7:000~9:00、17:00~19:00に、ヤンゴン交通庁スタッフの協力のもと、交通結節点整備パイロットプロジェクト第1弾を、Thamine (タマイン)駅で実施しました。
具体的には、鉄道駅に隣接したバス停の改善と乗換促進施策を実施しました。
本プロジェクトでは日本のバス事業者と連携しながら、ヤンゴンの公共バスサービスの改善を目指し、運転技術や車両の維持管理の技術移転を通じて、ヤンゴン地域政府交通局の能力向上を行っています。

関連ビジネスエリア(14 都市全体の交通計画)

写真:パイロットプロジェクト実施期間中の様子

「フィリピン国メトロマニラ総合交通管理計画策定プロジェクト」でMMDA(メトロマニラ開発庁)から11名が研修のために来日しました

フィリピン国マニラ首都圏は、1200万を超える人口を抱え、交通混雑が深刻な社会問題となっており、有効な施策が求められています。
マニラ首都圏で実施中の「フィリピン国メトロマニラ総合交通管理計画策定プロジェクト」(JICA)では、メトロマニラ開発庁(MMDA)と共に、交通混雑の改善に向けたマニラ首都圏総合交通管理計画の策定を行っています。
本プロジェクトの一環として実施された本邦研修では、MMDAの実務者11名が来日し、総合交通管理計画の策定・実施能力を強化することを目的に、日本の自治体・大学・民間企業から、日本の交通管理に関する様々な取り組みや、実用化が進む最新技術を学びました。

関連ビジネスエリア(14 都市全体の交通計画)

写真:首都高速道路のバイクパトロール隊の説明を受ける様子
首都高速道路のバイクパトロール隊の説明を受ける