ALMEC / Planning & Management Consultant

2025年のトピックス

2025年3月

スリランカ都市開発計画能力向上強化プロジェクトに係る最後の研修を開催しました

スリランカ国で実施中のJICAプロジェクト「都市開発計画能力向上強化プロジェクト(CITY-UP)」において、アルメックが担当する分野の一つである、パブリックコンサルテーション研修の最終セッションを2025年3月10日に開催しました。カウンターパート機関である都市開発庁(UDA)から多くの関係者が集まり、日本人専門家からのレクチャーに続いて、UDAの都市開発計画策定プロセスの改善に向けた議論を行いました。
最終回となる今回のセッションでは、これまでの全6回に渡るセッションで議論された、都市開発計画策定プロセス上の現状の問題と改善し得る課題を再度共有し、そこからUDAが現実的に適用できる対応策について総括しました。さらに、プロジェクト終了後もUDAが継続していけるように、改善された計画策定プロセスに関するマニュアルのデザインについて議論しました。
アルメックのメンバーによる現地での活動は今回が最後になりますが、プロジェクト終了までにUDAが作成するマニュアルに対して、日本からリモートでの技術的アドバイス提供を通じて、UDAにとって最適なマニュアルを完成できるように支援を継続していきます。【2025年3月】

プロジェクトのページ(JICAウェブサイト)

関連業務エリア(海外02 都市開発計画/戦略)

写真:セッション参加者たち
セッション後の集合写真

2025年2月

コラム〜意外な動き〜

もうかなり前になるが、東京都内で大規模な自動車交通量調査を実施した。調査地点は、都県境の橋梁部、環七や環八などの環状道路と国道などの放射道路との交差点。それに都心部の首都高速道路のランプであった。調査時間帯は7時~翌7時の24時間。
調査した結果一つ面白いことが分かった。「都心部のへの流入交通量=都心からの流出交通量」とならなかったのである。当然多少の不一致はあるにせよ、かなり大きな差が出たのである。具体的には「流入交通量総計<流出交通量総計」であるが、この原因について色々と考えてみたが直ぐには分からなかった。ある人からは「人の動きは全員が24時間以内のサイクルで動いていないのでこのような事も起こりうる」との意見も出た。当然このような動きをする人もいるだろう。しかし、それほど多くの人が24時間以上のサイクルで動いているとは思えない。考察した結果「朝、都市部へ向かう際は首都高速道路を利用し、夕方~夜間に都心を出る際には一般道を利用する」というものだ。これだと、都市部へ向かう際は首都高ランプでの1カウントであるが、都心部から出る際には各環状道路や都県境で複数回カウントされる。ただし、利用者へのインタビューなどは実施していないので確証は得ていないが。
データを読み取り人の動きを考えるのが仕事ではあるが、詳細に見ていくと思わぬ発見もあり、想像していないことが分かったりしてなかなか興味深い。【2025年2月】

国内事業本部 野澤 雅一

写真:首都高のランプ
首都高速道路の入口

2025年1月

13か国14名の都市計画に携わる行政官の学び合いを支援

2024年12月17日、JICA課題別研修「都市計画総合」の閉講式が行われ、1か月間にわたる研修プログラムが終了しました。本研修には、13か国14名の都市計画・都市開発を担う行政官が参加し、ALMECは実施支援機関として、研修の企画・準備、実施管理に加え、研修員の学びを深め、アクションプランの作成を支援するための技術的なアドバイスを提供しました。
参加者は、日本の都市計画や都市開発に関する講義や、東京の街並みや先進的な事業現場の視察を通じ、日本の経験と知見を深く学びました。この学びをもとに、それぞれが自国の課題を分析し、その解決に向けた具体的なアクションプランを作成・発表することで、実践的な成果を得ることができました。
本研修には、JICAが現在実施中の技術協力プロジェクトにおけるカウンターパートや、将来的に協力パートナーとなり得る行政官も参加しており、今後の都市セクター分野の国際協力を推進するための人材ネットワークが形成される貴重な機会ともなりました。
閉講式では、参加者たちが研修を通じて得た学びや交流の成果が共有されるとともに、本研修が国際的な連携の可能性が広がるきっかけとなることを再確認しました。帰国後の参加者からは、「研修で得た知識を活用し、持続可能な都市づくりの実現に向けた取り組みを進めていく第一歩を踏み出した」との報告も寄せられています。
ALMECは今後も、JICAや各国の関係者と連携し、日本の都市計画に関する知見を世界に共有しながら、持続可能な都市づくりと国際協力の推進を支援してまいります。【2025年1月】

関連業務エリア(海外02 都市開発計画/戦略)

写真:集合写真(閉講式の様子)
閉講式の様子(13か国の国旗と共に)
写真:屋外視察の様子(多摩ニュータウン視察)
多摩ニュータウン視察
写真:屋外視察の様子(バリアフリーのまちづくり)
バリアフリーのまちづくりの体験
写真:座学の様子
議論を通じた学び合い